英語のリーディングスキルを伸ばす8つのアドバイス


インターネットを見ていると英語学習について様々な意見があります。4技能強化の動きもあり、特に英会話を中心とした学習への移行が注目を集めています。

カナダで大学を出て、10年以上英語で仕事をし、今アメリカの大学院へ通っている(オンライン)僕からしますと、「リーディング」にもっと力を入れるべきだと考えています。

Nuttallは、1996年の著書、Teaching Reading Skills in a Foreign Language、で、「The best way to improve your knowledge of a foreign language is to go and live among its speakers. The next best way is to read extensively in it.」と述べ、外国語学習における多読の重要性を示しています。

今回のブログではリーディングスキルを高めるアドバイスを8つご紹介させていただきます。

  1. たくさん読む
  2. 何故英語を習うのか目的をはっきりする
  3. 早く読む
  4. 辞書はなるべく使わない
  5. 返り読みをしない
  6. 背景知識を増やす
  7. 語彙力を鍛える
  8. 基礎となる文法の理解

たくさん読む


The best way to improve reading is by reading. - Krashen

読解力は、語彙力や構文の理解、そして背景知識の相互作用から上達します。故に、英文読解の本を一冊読んだことで、ある日突然上手になるモノではありません。読解力を高めるためにはリーディングを習慣化し、自分にご興味のある英文を読み続けるのが大事です。

英語を習う目的をはっきりする


英語学習は簡単ではありません。また、時間と努力も必要とします。何故英語を勉強しているのか、その目標をはっきりしないと途中で諦める人も多いです。

僕が英語を習った一番の理由は、半歩先の未来(ちょいみらい)を見たかったからです。僕が専門としているITでは、新しい技術の論文やコンファレンスなどは、真っ先に英語で発表されるケースが多いです。最先端の技術に人より早く接するのに英語がわからないと、絶対に出遅れてしまいます。

過去には技術の進歩がもたらす影響はそれほど大きくなかったです。しかし、昨今の技術は「interruptive technology」と呼ばれ、既存の産業を根っこから揺さぶる影響力を持つようになりました。これらの技術を先に知ることはビジネスチャンスにも活かせますし、今後起こる変化から身を守ることも出来ます。

早く読む


Students must read faster and with more fluency if they wish to read effectively. Faster reading promotes reading in thought units instead of one word at a time, and that leads to improved comprehension. - Eskey & Anderson

EskeyとAndersonの研究によりますと、早く読むことで、意味単位の塊(thought units)で内容の理解が出来ます。英文の内容が難しくなると、読むスピードも低下します。早く読む練習のためにも自分のリーディングレベルに合わせた教材選びは重要です。

辞書はなるべく使わない


英文を読む中で、辞書を使ってしまうと、文全体の流れがつかめず、リーディングのスピードも落ちてしまいます。辞書を使わず読むためにも自分のリーディングレベルにあった教材を選ぶのは大事です。

返り読みはしない


The benefits of extensive reading(多読)include fluency, vocabulary acquisition, awareness of grammar, models for writing, and an immersion in the culture of the second or foreign language - Krashen

Krashenが上記で述べているように、多読がもたらすベネフィットは大きいです。但し、このベネフィットを得るためには、英文を英語で理解することが前提条件となります。英文を読んで、日本語に訳し、日本語の語順で理解すると、読解力は上達しません。

返り読みを防ぐためにスラッシュリーディングの採用もオススメです。

背景知識を増やす


読解力の向上には、top-down、とbottom-upの相互作用が必要です。Top-down、は英文を読んで自分がすでに知っている背景知識から内容を理解しようとするプロセスです。Bottom-up、は個々の単語から文章の意味を理解するプロセスです。

背景知識(Top-down)が豊富であれば、英文の理解も早く進みます。新聞や雑誌の記事は背景知識を増やすのに役立ちます。

語彙力を鍛える


「辞書を使わない」でもお話したように、多読の時に辞書を使わないことは大事です。これの実現には自分にあうリーディング教材の選びも重要ですが、自ら語彙力を鍛えリーディングレベルを上げて行く必要もあります。まずは、英文の92%を占めている、2800個の語彙をマスターすることから始めるのもいいと思います。

基礎となる文法の理解


文法については特段強調しなくても良いと思います。多くの学習者がリーディングに必要な文法はすでに覚えている気がします。もし、文法に不安が残るのであれば、週末を借りて中学校レベルの文法(http://english.005net.com/youten.php)を見直す機会を持つのも良いです。

まとめ


第二言語習得において、リーディングは最も効率の良い方法です。こちらで紹介しているアドバイスを元に、多読にも是非チャレンジしてみてください。

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